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    【美摩病院】新年のご挨拶(美摩病院理事長 美馬 紀章)

    最終更新日:2022年01月01日(土)

    新年あけましておめでとうございます。 謹んで新年のお慶びを申し上げます。

     中国武漢から発生した新型コロナウイルスがまたたく間に世界中に拡大し、早2年がたとうとしています。幸い我が国ではこの原稿を書いている12月上旬時点では急激に感染状況が落ち着き普段の生活が戻りつつある状況ですが諸外国ではまだまだ感染者数の増加を認め、再びロックダウンに至ったなどとニュースで耳にする日が続いております。お隣の韓国では声高々にK防疫が成功したと言っておりましたが過去最高の感染者を出し医療崩壊を起こすに至っています。

     南アフリカからオミクロン株と言われる変異株が出現し、弱毒性とは言われているものの感染力は高くヨーロッパをはじめ全世界へ瞬く間に広がりを見せており日本国内でも数は少ないながら海外から入国する方々から陽性者が出始めており、近い将来に市中感染に移行する事はほぼ確実で今まで通りの標準予防策を継続していく必要があります。ただウイルスの立場から考えてみますと、単独では生きていけないため生き残るためにはできるだけ広く感染させ、しかも感染した側がすぐ死に至ってしまうようでは自分たちウイルスも一緒に死んでしまうことを意味するため弱毒化していくというウイルス学のセオリーどおりの変化を遂げているように思います。
    抗ウイルス薬も近々厚労省から承認が下りるとのことでいよいよ新型コロナもインフルエンザと同じような扱いのウイルスになっていくのではないでしょうか。このパンデミックの出口が見えてきたように思っております。
    アフリカ、アジアの後進国ではまだまだワクチン接種が進んでおらずそこから新たなる変異株の出現を繰り返していくと考えられ自国だけが終息して終わりではなく世界的にこのパンデミックを収束させるには全世界の国々においてできるだけ多くの人々にワクチン接種と治療薬を供給させる必要があると考えられます。
    日本国内においてはファイザーやモデルナなど欧米のワクチンにいつまでも頼っているのではなくmade in japanのワクチン、抗ウイルス薬の開発が必要不可欠であり自国だけではなく近隣の発展途上国にも提供ができる事が求められています。
    世の中は既にニューノーマルと呼ばれる世界が徐々に形成されてきました。医療介護の仕事の中ではそこまで大きな変化は感じられませんが、学会や講演会、医師会の会合などはWEBでの開催になってきています。自宅のリモートワークで出勤しない生活に代わっている業種や飲食業では来店時のアルコール消毒と検温はもちろんのことテーブルにはアクリル板が設置されていたり席の間隔をあけて座らされたりと以前とはまったく違う仕事内容に変わってきています。我々はそうした事象の中で一体何が今後のより良き社会を実現していく上で本当に有用なものかを十分に吟味していく必要があります。
    三密回避、リモートワーク、テレビ会議、会食・移動・各種イベントの自粛等々により個や組織・社会が分断されバラバラになってきた側面もあり、それらが一時的なのか今後のライフスタイルとして定着するのかを見極めないといけないのではないでしょうか。
    患者様とそのご家族、関係各所、職員の皆さまにご不便、ご迷惑、ご苦労をお掛け致しました。皆様の多大なる協力を得ることができ、クラスターを起こすことなく無事に新しい年を迎える事が出来ましたことにこの場をお借りして心から御礼を申し上げます。
    引き続き標準感染予防策を徹底し御入院、御入所されている方々に感染が広がることがないように努めて参る所存でございます。

     この新しい年が、皆様にとってより佳き年となりコロナ禍の一刻も早い終息を心より祈念致しまして、私からの年頭の挨拶とさせて頂きます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

    美摩病院理事長 美馬 紀章

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